TALK RELAY 『CAFÉ CEREZA』伊藤さん

『CAFÉ CEREZA』の伊藤さん

―今回のTalk Relayは『CAFÉ CEREZA(セレーサ)』の伊藤さん!! よろしくお願いします!!

こちらこそ。

―はじめて『CAFÉ CEREZA』の店内に入ったのですが、しっぶいですね~! ローライトでラグジュアリーな雰囲気は、カフェというよりもBARのような感じで・・。ふつうのカフェだと思って足を運んでみたらびっくり! って人も多そうですね。

ええ、驚かせるつもりはないのですが、実際いらっしゃいますよ(笑)。うちのカフェは「他では出せないものを提供すること」がメインコンセプトなので、内観に対するこだわりもそのうちのひとつです。

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―他では出せないもの、といいますと?

いろいろありますが・・ひとつ挙げるならやはり「コーヒー」です。それも、本物志向のお客様を本当の意味で満足させることのできるコーヒー。当店で扱っているコーヒー豆は基本6種類で、季節や状況によってそのときおいしい豆だけを厳選し、焙煎してから2週間以内の豆だけを使用しています。また、お客様からのニーズがあれば、希少価値の高い豆を取り寄せることもあります。

―好きな人にとってはたまんなさそーッスね! でもいやらしい話、レアな豆となると結構いいお値段になるのでは?

そうですね、希少なものとなると1杯10000円のコーヒーもありますよ。ツウの人なら知っていると思いますが、インドネシア産のコピールアクとか、それくらいの料金になっちゃいます。

―えぇ!! コーヒー1杯が一万円!?!?

たしかに、一般的なカフェと比べると、ありえない金額でしょうね。でも、それも狙いのひとつなんです。先にも話しましたが、セレーサは他にないものを提供するカフェ。定番のコーヒーでも数百円はいただきますし、話だけ聞くと高いと思われる人もいるかもしれません。が、値段に見合った分だけの価値のあるコーヒー、そして時間と空間を提供している自負はあります。

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―なるほど。では極端な話、いくらおいしいコーヒーでも、あんまり高いのはちょっと・・という人は、ご遠慮くださいねってことですね?

そうとも言えます。ただ、誤解しないでほしいのですが、客を選ぶとかそういう下世話な考えではなくて、私はあえてこういうカフェを大須につくりたかったんですよ。

―なぜ、大須という街に・・ですか?

第一の理由は、自分が育った街だからです。私の小さいころの商店街は昨今の姿とは程遠くて、いわゆるシャッター商店街に近いものがありました。今では考えられないですが、閑散としたアーケードの下、よく友達とドッジボールとかして遊んだものです(笑)。しかし月日の流れとともに、この街には電化製品店や古着屋が増え、観光名所としても注目を集めるようになり、どんどん元気を取り戻していきました。正直、自分の故郷のこの変化は、すごくうれしかった。そして私も大人になり、いつしか「自分も大須という街を変えるために、何かできることはないだろうか?」といった想いを抱くようになり・・。

―そこで伊藤さんが出した答えが「セレーサというカフェを出すこと」だったのですね。

はい。こういったスタイルのカフェを出したかった理由は、私がこの店をオープンした9年前の大須には、B級グルメのお店ばかりだったからです。私自身、B級グルメは素晴らしいと思いますし、日常的にもよく口にします。ただ、当時はその色が多すぎた。だから私は、安くてもうまいお店があふれるこの街の中に、アクセントとして本物志向の高級カフェがあってもおもしろいんじゃないかと考えまして。コーヒーに着目したのは、もともと自分が好きだったこともありますが、香りによる癒し効果や飲むことによる健康効果など、コーヒーの持つ可能性を深く追求したかったからです。

―その結果として、現在では裏門前町通で見かける高級車の数が増えましたね。

ま、それはゼットンさんやプラスエーさんの影響も大きいと思いますが(笑)。でも、セレーサが誕生したことで、多少なりとも大須の街を変えられたのかなって感じることもあります。これから先、うちのカフェがもっと高級車を呼べるような存在になれたら、おもしろそうですね。いろんな店があって、いろんな人が楽しめる。それこそが大須ならではの魅力なので。

―今後の展開が楽しみですね! ではここらで、前回の北岡さんから頂戴した質問を!「子どもは欲しいの?(何人?男?女?)」

もちろん欲しいですよ。できれば、私が男兄弟なので、授かるなら女の子がいいかな。人数は一人で十分。でもまだ独身です(笑)。

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 ―いつの日か出会うであろうそのお子さんは、きっと伊藤さんのDNAを引き継いで、こよなく大須を愛するタイプになりそうですね!続いてふたつめの質問!「今後、どんなクルマに乗りたい?」

今乗っているクルマをずっと乗っていきたいですね。1962年のキャデラックフルサイズ、これが私には一番しっくりくるので。もうかれこれ、12年くらい乗っていますね。数えきれないくらいほど修理してきましたけど(笑)。もしもこのクルマが再起不能になってしまったら?たぶんコルベットあたりを買うかなぁ。壊れやすいし燃費も悪い。そういった無駄なところが好きなんですよね。
 
―やっぱりアメ車ですか!しかも古き良き時代の!その伊藤さんのこだわり、北岡さんから頂戴したもうひとつの質問とリンクしてます!「もっと、日本的なものを愛せないのですか?」

たしかにアメ車は好きですけど、決して日本的なものが嫌いなわけじゃありませんよ(笑)。京都のはずれにある寺院には瞑想をするために毎年通っていますし。たぶん北岡さんからのその質問は、私の外見などに対する偏見です(笑)。

―そうだったんですね!でも、北岡さんがそういう質問をしたくなる気持ち、なんとなく僕らもわかります(笑)。ということで、今回のTalk Relayはここまで!伊藤さん、ありがとうございまッス!!!

ありがとうございました。

『CAFÉ CEREZA』の伊藤さん

伊藤さんから柿沼さんへの質問
Q. なぜ、それほどバイクを愛せるのですか?
Q. 髪は切らないのですか?(今の髪型もシブイけど、他の髪型も見てみたい!)
Q. Tシャツに対するこだわりは?

プロフィール
『CAFÉ CEREZA』
オーナー 伊藤雅弘
自分の生まれ育った街である大須に変化をもたらしたいという想いのもと、2004年に正統派カフェ『CAFÉ CEREZA』をオープン。個人的に一番好きなコーヒー豆はブルーマウンテン。理由は「ひとつの豆ですべてを持っているから」。