Shout.07「運命のヒットマン」

 
これが「恋の予感」とでもいいましょうか・・・。
 
父さん、とうとうボクは出会ってしまったようです。
人生の伴侶に相応しい、ストライクゾーンど真ん中の女性と・・・。
 
 
で、そりは誰かといいますと、大須にあるこちらの店長さんでありまして・・・。
 
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(古着ガールの御用達の人気ショップ『CRUNCHI Lady’s』ッス)
 
 
んでもってオイラがロックオンしたのはこのオナゴ、店長のとみーさん❤
 
 
トミーさ1
(ドックン❤)
 
そう、彼女こそが、ボクと結ばれるために生まれてきた、運命の人なのである!!!
 
・・と勝手に決めつけたオイラは、
得意の土下座で「せめて一度だけでも!」としつこくお願いした結果、
このたび二人っきりで会ってもらえることに。
 
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(約束の場所でオイラを待つとみーさん❤)
 
いつかどこかのメンズ本で見た「女は、じらしてナンボ」といふ記事。
それを実践して待たすこと数分・・・。
 
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オイラ 「あ、ごめん。待った?」
とみー 「もう、誘っておきながら待たせるなんて、ププンのプンだぞっ」
 
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(もっとギュッとしてケロ!)
 
 
こんな感じでとみーさんに昇天ヘッドロックを決められるワシ。
たしかに、このときは、しあわせでした。
 
が!!!
 
その後の話はもう、口にするのもおぞましいのでゲスが、
そういうわけにもいかないので、サラッと説明しときマッスル・・・。
 
とみー 「二人きりで会いたいって、一体なんの用ですか?」
オイラ 「ボ、ボクには、たとえあなたの部屋がドブのようでも、なんとかする自信があるから!」
 
とみー 「は? なにそれ? とりあえずムシャクシャしたから、着替えてもいい?」
オイラ 「じゃ、森の中に住む女の子な感じで!!!」
 
・・てな流れで、とみーさんはCRUNCH Lady’sの試着室に飛び込んだ。
 
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(あ、あのトビラの向こうでとみーしゃんが・・❤)
 
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(にしてもこのショップはいつもナイスな品揃えッス)
 
・・待つこと3分。試着室の向こうから「おまたせ~」といふとみーさんの声が!!!
 
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(じゃーん)
 
オイラ 「は、はふぅ!!」
 
とみー 「商品クレジットは、うすみどりギンガムCHECKのワンピースが6,372円、白のベレー帽が2,592円、レザーのショートブーツが6,372円だからね。間違えんなよ! あと、全部USEDだから」
 
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オイラ 「け、結婚してくだしゃい!!!」
とみー 「いやいや、よゆーで無理っしょ(笑)」
 
このとき、ボクは一度死んだ。けど、また生き返った。
 
 
オイラ 「じゃ、とみーしゃんは、一体どんなメンズが好みなんスか!?!?」
とみー 「は? 前歯が全部ゴールドの黒人にきまっとるがや!!(笑)」
オイラ 「そんなバカな!!」
 
トミー2
(ギュルギュル~)
 
 
 
・・・といふ具合に、
結果的には、ボクは交際を拒否られたカタチになったわけで。
 
でも父さん、長い目で見ればこの結果は、
きっとボクの人生にとってはプラスだったに違いない、
と思いたいわけで・・・。
 
 
【つづく】