Shout.12「忘れない、忘れるわけない。」

春どす。

毎年、さよならと出会いが交錯するこの季節になるとボクは、
自分の中に新たな意欲みたいなものがむくむくと勝手に芽生えてきて、
ちょっとだけ本気を出すんだけど、すぐに失速してしまい、
結果としてなにも変わらないという、
そんなプレイを繰り返してここまでかろうじて生きてきますた。

ちゅーことで!

この春も新たなチャレンジをしてみようかなと、
なにかしら思いついたんだけど2秒で忘れちゃってさ。

さすがにそれではイカンな~コワイな~稲川淳二って春は暇なのかな~ってな感じで、
導かれるようにして辿り着いたのがこちら!!
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高感度なセレクトが魅力の老舗USEDショップ『Jack Pot』!!

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1Fはレディースアイテムが!

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2Fにはメンズアイテムが!

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Jack Potのスタッフさんたち!!!

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そーいえばでござるが、たしかこのショップのスタッフさんは、
みんな変わったニックネームで呼ばれているとのこと。

なにそれ~ちょっと気になる~~ってことで、
その真相を探るためにボクは聞きこみ調査を開始した!

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んじゃ早速! 一人目はこちらの方!
ハズシを効かせた遊び心あふれる着こなしならおまかせ! な店長さん!

ボク 「あのぅ、つかぬことを聞きますが、店長さんのニックネームを教えてほしーの!」

店長 「ジェロです」

ボク 「は???」

店長 「ジェロです」

ボク 「ジェロ?? な、なんでまた『ジェロ』なんスか??」

ジェロ 「社長に付けられましてね。当時、僕は髪を伸ばしていたので、たぶんその風貌からネイティブアメリカンを連想して、そう名付けたんでしょうね。ちなみに最初はジェロではなく『ジェロニモ』でした」

ボク 「ジェロニモ?? それってキン肉マンに出てくる・・」

ジェロ 「超人ですよね。正直なところ、僕自身、キン肉マンに詳しくなかったので、そんな超人がいることすら知りませんでした。人に言われてから、はじめて調べて知ったくらいです」

ボク 「まじスか。そいでもってジェロニモから呼びやすいようジェロになった・・と?」

ジェロ 「ええ」

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ジェロ 「ジェロになったころは、黒人の演歌歌手のジェロが世に出はじめていたこともあって、相当言われましたね」

・・・・・ジェロさんは、その言葉を最後に、遠い目をした。

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はい! 二人目!
モード感のあるキレイめな古着コーデが得意な藤井さん!

ボク 「藤井さん、あなたのニックネームは何ですの??」

藤井 「ビクトリオです」

ボク 「ビクトリオ! なにゆえにビクトリオなんスか??」

ビクトリオ 「社長に付けられましてね」

ボク 「・・やはり、社長なんスね」

ビクトリオ 「ええ、他のスタッフのニックネームの名付け親も全部社長です」

ボク 「その名前にしたことで、なにか困ったこととかありました?」

ビクトリオ 「BLOGとかもこの名前にしているので、昔の友達から『なにあれ?』って・・」

ボク 「はじめて『今日からビクトリオね』って言われたときはどうでした?」

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ビクトリオ 「・・・こんな感じでした」

・・・ビクトリオさんはそのまま動かなくなり、石像のようになった。

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んでもってラストの三人目!
ガニーサックス系のスタイルとかワンピの着まわし提案が得意なあおいちゃん!

ボク 「あ、あ、あおいちゃんのニックネームは、ど、ど、どんなんなのかな??」

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あおい 「そのまま『あおい』って呼ばれています」

ボク 「は? フツーじゃないスか!!!」

あおい 「そうなんですよ~。私もみんなみたいなニックネームがほしいんですけどね~」

ボク 「ど、ど、ど、どんなのがいいのかな?? ぼ、ぼ、ボクが考えてあげる」

あおい 「え~~おまかせします~~~」

ボク 「じゃ、じゃ、じゃあもっとあおいしゃんのこと教えてもらわないとねッ」

あおい 「え?」

ボク 「あ、あおいしゃんの好きな食べ物は? 趣味は? あ、あ、あと住所は? ねえ! ねえ!」

あおい 「ちょっとやめてください。近寄らないで!」

ボク 「そ、そ、そうだ『エリザベス』なんてのは? きみにぴったりなニックネームだと思ふけどぅ??」

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・・・あおいしゃんは、それきりボクと目を合わせることはなかった。

おそらく、
彼女は、ボクのことを異性として意識するあまり、
恥じらってしまったのだろう。

もう! エリザベスったら! シャイなんだきゃら❤

・・そーいえば、なんでオイラは今回、Jack Potに足を運んだのだろう。
どうしてもそれだけが思い出せないのだニャー!!!

【つづく】