「売る」のではなく「伝える」。

『vert』長谷さん

『vert』の長谷さん

―今回のTak Relayのゲストは『vert』の長谷さん! 前回の三浦さんとはどのような間柄なんですか?

はじめて三浦さんと出会ったのは20年以上前のこと。三浦さんは、私が当時勤めていたショップの常連さんでした。何度か接客対応しているうちに仲良くなり、いつからか三浦さんのヘアサロンに私が通うようになりまして。今でも髪を切ってもらっています。

―長谷さんがアパレルの道に進んだ理由を教えてください。

実をいうと私は、この業界の仕事に興味があったのではなく、もともと「COMME des GARÇONS」というブランドが大好きだったんです。なので、アパレルというよりも、ギャルソンに進みたかった、というのが正直なところ。それ以外のショップに勤める気はありませんでしたからね。憧れだったブランドのスタッフとして働く日々は、とても楽しく、充実したものでした。しかし気がつくと、いつからかアパレルというビジネスに興味を抱くようになっていたのです。

『vert』 長谷高昭

―アパレルというビジネスのどういった部分に魅力を感じたのですか?

いろいろありますが、私が強く意識するようになったのは、お客さまを惹きつけるための「空間づくり」です。どんな業種の店にもいえることですが、ビジネスとしてやる以上、当然売り上げにつなげなければなりません。しかし、アパレルの場合、お客さまに対して「売る」のではなく「伝える」ことを目的とした姿勢でスタッフが取り組んでこそ、成果が生まれるはずである。と、私は考えています。本音はもちろん売りたいですよ(笑)。でも、あんまりガツガツいくとお客さまに嫌がられちゃいますからね。

『vert』 長谷高昭

―現在、長谷さんは名古屋パルコ『PRETTY GREEN』、名古屋タカシマヤ『GRANDMA MAMA DAUGHTER』の2店舗を運営されていますが、アパレル業界で働きはじめた当初と比べて、自身の中にどのような変化を感じますか?

駆け出しの頃と比べると、当然、業界に対する見え方は大きく変わりましたよ。立場が全然違いますからね。また、時代の流れと共に、業界自体も変化を繰り返し続けています。店舗の運営を通じて実感したのは、私がはじめて働いた「COMME des GARÇONS」というブランドが持つパワーです。ギャルソンには、圧倒的な認知度がありました。正直、私がまわしている店舗は、一般的な認知度がそれほど高くありません。『PRETTY GREEN』に関しては、ロックバンド「オアシス」のリアム・ギャラガーが設立したブランドであることから、音楽ファンからの注目度はある程度ありますが、まだまだこれから。大きな伸びしろは感じますけどね。

―それではここらで三浦さんからの質問を!ひとつめ「何でそんなにドライバーが飛ぶの?」

筋トレしているからです(笑)。300ヤードくらい飛ばせていた頃もありましたね。ちなみにベストは70台です。三浦さんもドライバーでもっと飛距離を出したいなら筋トレしてください。私は毎日最低でも腕立てと腹筋を50回やっているので、三浦さんは拳立てとかやれば、きっとすぐに飛ぶようになりますよ(笑)。

『vert』 長谷高昭

―拳立てはヤバイですね(笑)。ではふたつめ「子供の将来は何にさせたいですか?(プロゴルファー?)」

私の子供たち(7歳の息子と4歳の娘)には将来、本人たちのやりたいことをやらせてあげたいですね。もし「何かスポーツがやりたい」というのなら、ゴルフよりも野球を薦めるかな。少年野球の教室を開いたりするなど、何かと潰しが利きそうなので。

―ではラストの質問。「儲かってますか?(笑)」

微妙です(笑)。まだスタートしたばかりなので。現段階では、売上をどうにかするというよりも、半年後、数年後を見据えての土台をつくること。それに全力を注いでいますからね。スタッフも徐々に成長してくれているし、今のところ順調です。

『vert』 長谷高昭

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次は『Tremolo』の若森さんへ!

長谷さんから若森さんへの質問

  1. いつもお金がありそうだけど儲かってるの?
  2. なんでそんなにガリガリなのですか?
  3. いま偉いさんになっていますが、当時痛めつけられている時(笑)はどんな気持ちでした?

プロフィール

『vert』

長谷高昭

『vert』 の代表取締役。学生時代から「COMME des GARÇONS」が大好きで、同ブランドのスタッフとしてアパレル業界に入る。現在、名古屋パルコ『PRETTY GREEN』、名古屋タカシマヤ『GRANDMA MAMA DAUGHTER』の経営を担当。1974年生まれ。