―今回のゲストは大須商店街の観音通にある居酒屋『佐㐂』のさきこさん!前回の服部さんとはどのようなご関係なのですか?

お客同士です。母が支留比亜に毎朝通っていて、マスター(服部さん)も週に何度かうちの店に来てくれていて。私は家事や店の仕込みの都合上、最近は時々しか行けていませんが、マスターのお店のモーニングはおすすめですよ。種類が豊富だし、お財布に優しいし。あと、年末年始も値上げとか一切しませんからね。とにかく、お客様に喜んでもらうことを第一に考えるあのスタイルは素晴らしいと思います。

―服部さん、さすがです!それにしてもさきこさんのお店、居酒屋なのに昼間でも賑わっていますね。

ありがたいことに贔屓にしてくださる常連さんがたくさんいらっしゃるので。名古屋の方では昼間にお酒を飲む文化がそれほど浸透していないから、ちょっと珍しいですよね?

佐㐂 さきこさん

―はい、嫌いじゃないです(笑)。でも、昼間にお酒を飲んじゃうお客さんって、どんな人が多いですか?

夜勤の方だったり、平日休みの方だったり、もう引退された方だったり、色々です。

―ところで店名の『佐㐂』って、さきこさんにちなんでですか?

26年前に母がここをはじめるとき、いずれは娘である私に継いでもらいたいという想いを込めて、この名前にしたそうです。

―その当時からさきこさんはこちらで?

いえ、まだ学生でしたので。私にも若い頃はあったんですよ(笑)。創業してからしばらくは母と祖母で切り盛りしていました。私がここで働きはじめたのは17年前からです。それまでは英語の教師として勤めていました。

―え!学校の先生だったんスか?どうりで、優しいのにどこかしら圧があるんですね、さきこさんって。

どういう意味ですか?

―いえ、ま、それはそれとしまして、なぜ教職を辞められたのですか?

そろそろこっちも手伝ってほしいという母からの要望があったのと、私自身、着物の着付けをやりたいという願望もあり、どちらも実現するなら教壇に立ち続けるのは無理かなと。

―着付けの方は今でも?

はい、成人式のときは早朝から美容院で着付けして、それから店に入ってと大忙しです(笑)。

―もうすぐですね(笑)。ちなみに、居酒屋という仕事をされて17年、どういうところが面白いと感じますか?

色んな方の話が聞けるところです。年齢だけでなく、日雇いの方から医者の方まで、お客様の層は幅広いのですが、うちの店に来たらみんな仲間。お客様同士の関係性が良好なんですよ。はじめて来店された方がいらしても、常連さんが勝手に接客してくれたり(笑)。ほんとお客様に恵まれていると思います。おかげさまで店の雰囲気を楽しく保つことができているし。ありがたい限りです。

佐㐂 居酒屋

―佐㐂さんのコミュニティ、居酒屋として理想的ですね!では逆に、こんなお客さんには驚いた!というエピソードってありますか?

そうですね・・3人でいらして、どてを1本しか注文されなかったお客様にはちょっとびっくりしましたね(笑)。

―1杯のかけそば的な?

いえ、普通に大人の男性3名でしたよ。

―そういう楽しみ方もあるんですね(笑)。ではここらで、服部さんからさきこさんへの質問を!ひとつめ「おすすめのメニューは?またそのこだわりは?」

串カツ(2本320円)です。味噌とソースの2味ありますが、観光でいらしたお客様は圧倒的に味噌!ナゴヤ名物ですからね。こだわりというか特徴としては、マスターのお店のパンの両端をパン粉として使わせてもらっているところです。支留比亜のパンはおいしいので、うちの串カツも、ね?マスターが店に居るときに他のお客さんが何を食べようか迷っていたりすると、「ここのパンはうちのパンを粉にして使ってるからうまいよ~」って、自分の店も宣伝しながらススメてくれます(笑)。

※と、ここで『佐㐂』の扉が開き、帰りしなの男性客が出てきて、さきこさんをインタビューしていた店先のボックス席へと接近してきた。顔は赤くて千鳥足、ほぼ完成形である(※平日の14時頃)。

男性客
じゃ~ね~♪

さきこ
気をつけてねハマちゃん。(帰る自分の)家わかる?

男性客
わかりまんがな!もう、さきちゃんとは生まれる前からの付き合いだでさあ・・。

さきこ
違う!私の長女が生まれる前からの付き合いだよね。

男性客
あ、そっか。俺がさきちゃんのお腹を「天才になれ、天才になれ」と言いながらさすってやったら、本当に天才の子供が出てきたでなあ。生まれた瞬間に英語を喋って・・。

さきこ
いいから、気をつけて帰って。ありがとね。足は右、左って出すんだよ!


男性客
わかってます!

さきこ
・・・なんかすみません。

―いえいえ、お客さんとのリアルな関係性が伝わってきました。続きましてふたつめの質問!「多忙の中、家事などしっかりやられていますが、その精神力はどこからくるのですか?」

私、人に厳しい性格なんですよ(笑)。だから、人に厳しくする分、自分がしっかりしていないと示しがつかないので自分にも厳しくしています。朝とかありますよ、目覚ましが鳴って、もう少し寝たいなぁって思うときも。でも、今起きなきゃって頑張ってます(笑)。

―朝起きるのが苦手な人って結構いると思いますが、そんな人たちに何かアドバイスありますか?

夏だったら、とりあえず太陽を見ること。あくまでも私の場合ですが、太陽を見ていたら頭と体が目覚めていきます。冬の朝は寒くて辛いですが、あえて暖房をつけないこと。そうすると寒いから目が覚めます(笑)。

―精神力ありきの修行僧的なアドバイス、ありがとうございます!ではラストの質問!「いつもお店の雰囲気が良いですが、普段から気をつけていることはありますか?」

やはりそれは、お客様が店の雰囲気をつくってくださっているので、それを崩さないようには気をつけています。なかには雰囲気を壊すようなお客様もいらっしゃるのですが、そんなときはこちらからシャットアウトしますからね。「もういいからお金払って帰っていって!」って(笑)。

―厳しいですね(笑)。

そんなことないですよ。この店を守るためですから。

佐㐂 おでん

佐㐂 さきこさん

プロフィール

『佐㐂』さきこ

大学卒業後、教職を経て、大須商店街の観音通にある自身の母の店『佐㐂』で働く。それからこれまで、看板娘(?)として活躍。人に厳しく、自分にも厳しい性格。197X年生まれ、名古屋市出身。

次は『Tappy』の長谷川さんへ!

さきこさんから長谷川さんへの質問

Q.いつお会いしても幸せそうな笑顔ですが、その笑顔の源は?

Q.いつも若々しい長谷川さん。若さを保つ秘訣は?

Q.お店の営業時間に不在のときもありますが、他に何かされているのですか?

TALK RELAY

オモシロイ大人をインタビューしていくこの企画

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