目の前に落ちてくるもの。
『LINKA』の竹内さん
―今回のTALK RELAYは前回の大井さんからご紹介いただいた竹内さんのご登場! よろしくお願いします! ってことで早速。竹内さんは現在、デザイン制作会社『LINKA ASSOCIATES INC.』の代表取締役として、様々なメディア・ジャンルでその手腕を発揮していますが、これまでに至る経歴をざっくりと教えてください!
僕がこの仕事をはじめたのは今から10年ほど前のこと。当時、音楽活動をしていたつながりから、フライヤーの制作を依頼されたのがキッカケでした。それまではデザインという行為を仕事として受けたことはありませんでしたが、芸大出身の自分にとってデザインは身近に存在する行為だったので、違和感なく対応することができました。それからの経緯をざっくりいうと、登山家にとっての山じゃないですが、ひたすら僕は、目の前に落ちてくるものを何でもやる、ただその積み重ねで現在に至ります。
―目の前に落ちてくるもの…というのは?
あらゆる依頼のことです。イベント用のポスターやCDジャケットのデザインをはじめ、写真撮影、映像制作、イベント、web関連業務など、多種多様な依頼が僕の目の前には落ちてきました。正直、専門的ではない分野の依頼もたくさんありましたが、そこは手探りで何とかするとして、経験がないからと断ることなくすべてを引き受けてきました。傍から見ると、かなり無茶ですよね(笑)。でも、そうしてきたからこそ、今の自分があるのかなと。
―やったことのない依頼を受けられる力、すごいと思います! ちなみにですが、これまで受けた依頼の中で最も大変だった案件は何ですか?
いろいろありますが、印象深いのは、とあるweb系の依頼ですね。というのも、そのときの僕はwebに関して全く知識がない状態にもかかわらず、ひとつのサイトを立ち上げる仕事を引き受けちゃいましたので(笑)。打ち合わせのときにバンバン出てくる専門用語とか、ワケわかんないのにわかった風を装い、本やwebで勉強しながら、なんとか成し遂げることができましたが、あれはキツかった(笑)。
―「成せば成る」を地でいく感じですね! さすがです! そういえば、LINKA ASSOCIATES INC.が手掛けているフリーペーパー「名古屋美少女図鑑」や「OWN MAGAZINE」の写真を撮っているのも竹内さんなんですよね?
はい、ほとんど自分が撮っています。もちろん、カメラの技術も独学です。好きが高じて楽しみながらやってきて、最近やっと納得のいく写真が撮れるようになりました。基本的に僕の場合、デザインとか音楽とか写真とか、自分の好きなことが仕事になっているので、毎日が面白いですね。なので、趣味といったら語弊があるかもしれませんが、仕事は僕の日常の一部なので、休みとかそういう概念があんまりありません。
―とても理想的なスタイルだと思います! そんな面白い日々を送り続ける竹内さんですが、個人から組織となった今、どういう変化を感じていますか?
やっぱり、責任感は大きくなりましたね。自分ひとりじゃないので。それと同時に可能性も大きくなってきたかなと。実際、仕事の頼まれ方が変わってきたかなと思います。以前は、紙やwebなど様々な媒体において、あらかじめ答えありきのデザインを依頼されることがほとんどでした。でも最近は、何もないところから何かを生み出す、といった依頼が増えてきて。いわゆるブランディング的な仕事になるわけですが、これが面白いんですよ。自分たちの発想で「価値をつくる」という行為は非常にクリエイティブだと思います。ただ、求められることは大きくなりますが、その分バックも大きくなりますからね。
―LINKA ASSOCIATES INC.のさらなる展開、気になります! ではここらで、大井さんからお預かりした質問を! ひとつめ「竹内さんと『LOOM』の澤田さんの関係性はとても理想的です。どうやって知り合い、どうやって関係性を築いたのですか?」
よく周りからニコイチに見られがちな僕と澤田は、岡崎の某ショップのイベントで知り合いました。そのイベントでビンゴガールとフラフープをするという余興があり、そのために「練習しよう」と澤田から声をかけられたのがキッカケでしたね。その後、同い年で価値観や性格的にもお互いフィットしたので今に至る、って感じです。そういうこともあっていろいろな時間や場所を共有してきたので、その分絆も強くなりますし、自然と補いあっている感覚です。ひどく酔っぱらったりするときも、一人が潰れても一人は
ちゃんと介抱できる状態であったり。阿吽の呼吸です。
―澤田さんの酔いっぷり、見たいような、見たくないような…。ではふたつめの質問!「最近すごくお忙しそうですが、LINKA ASSOCIATES INC.の今後の展望や方向性をお聞かせ下さい!」
なるべく、消化していくだけの広告はやりたくないですね。クライアントが一方的に思い描いている何かをつくっても、正直、面白くも何ともありませんからね。一緒に価値を作っていけるように努めています。ただ、目指す方向性としては、何もないところから何かの価値を生み出せる存在としてやっていければなと。ちなみに今、LINKA ASSOCIATES INC.は男だらけの集団なので、女子の感性を求めていたりします!
―おお! 興味のある女子! 即電話ですぞ!ってことでラストの質問!「LINKAメンバーも、そろそろ身を固めるんですか?」
そうですね(笑)。ぼちぼちうちの会社の中にも結婚を匂わすメンバーがちらほら出てきました。僕ですか? シゲ(前回の大井さん)は僕についての進捗、知ってるのにこういう場できいてくるんだから。髪を切ってもらいに行くたびにいつも、シャンプーしながらこういう話をしますからね(笑)。
プロフィール
『LINKA ASSOCIATES INC.』
竹内裕亮さん
芸大卒。HIPHOPグループ「音の紙」の一員として活動。その後、個人デザイナーとしての日々を経て、デザイン制作会社『LINKA ASSOCIATES INC.』を発足。音楽やデザインなど、趣味を仕事化して現在地を築く。半田市出身。
Q. 以前一緒に撮影をさせてもらったときに、服へのただならぬ愛を感じました。
その愛はどこからくるものでしょうか?
Q. OVIE STUDIOといえばSNSプロモーションが上手だなぁと思って見てます。一番意識してることは何でしょうか?
Q. OVIE STUDIOではなく、ヨシダケントとしての最終目標はズバリ何でしょう?