Shout.46「土井ちゃん」

進学も就職もしていないオイラではありますが、なぜかしら5月病になってしまい、真っ暗な部屋で一日中ひたすらYouTubeを見続ける…といったカラスミのような日々を送っておりました。で、そんな中、ヒカルとかラファエルとかシバターとかヤルヲとかジョーブログとか、たくさんの人気YouTuberの存在を知ったわけでありますて…。

童貞&包茎&無職といった捨て身になれる三大要素を身に纏うオイラは、やらずに死ぬわけにもいかないので、鉄よりも重く冷たく閉ざされた目の前のカーテンを右から左にシャッとやり、北西の方角を睨んだのである。

ちゅーことで!

こんな自分を変えられる何かを探しをしながら公園をぶらついていたところ一人の少女と遭遇。んでもって、これがオイラに課せられた何かの使命かもしれんと勝手に思い込み、夜回り先生っぽく接近を試みた。
オーッス「お~い、何してんだあ?」
少女「私のこと?」
回転ジャングルジムの中にいた彼女の笑顔はまぶしく包み込むようで、気付くと僕の心にはG1ファンファーレ(関東の)が響き渡っていた。
少女「あれ?オーッス君だよね」
オーッス「え?なぜオイラの名を?き、君の名は?」
少女「私は土井沙織です。オーッス君と同じサイト(ooooosu!)のトークリレーでインタビュアーしているのだけど、知らないかな?」
オーッス「そんなわけあらへんやろ…あ!ホンマや!」
土井ちゃんは、かつて中日ドラゴンズを盛り上げるパフォーマンス集団『チアドラ』の一員として…
そして現在、東海から世界に向けて新たなムーブメントを起こそうと企むマルチガールズユニット「ISGY」の一員として活躍中。そいでもって、僕らのサイトでもインタビュアーとしてギュンギュンしているのだけど、なぜかしらこの公園のこの遊具が彼女のもうひとつの家だとか。

オーッス「こ、ここが君の家だとぅ???」
土井沙織「そう、ここは私にとってのもうひとつの家なの」
オーッス「い、家かどうかは置いといて、そ、その唇!いったい何バウンドさせるつもりッスか!?」
土井沙織「ツーバンまでだよ」
オーッス「えぇ!2回までならOKなんスか!?」
土井沙織「OKとかじゃなくて、私の唇はツーバンまで。そう決まってんの!」
オーッス「は???…そうスよね、だと思いマスター!!!」
土井沙織「わかってくれたならいいよ」
オーッス「はい!で、唐突ではありますが土井ちゃん、ボクとツーバン以上前提で付き合ってくれませんか?」
土井沙織「・・・・・・・・・・」
オーッス「・・・・・・・・・・」
土井沙織「私、結婚してるし」
オーッス「は~~~???」
オーッス「売り出し中なのに人妻???」
土井沙織「そうなの。得意料理はクリームパスタ❤」

 

 

ふ~んそうなんだぁ……そういうのもこれからのスタンダードなんだぁ……と、私は自分の心を整理して、クリームパスタ好きな女のことは今後一切信じないと心に刻み、また明日へと歩を進めるのでありますた。

 

 

やらずに死ぬかも。

 

【つづく】